僕らの初恋青春譜
「どうして黒澤君?」
そんな事をボソッと呟いた後に私は思い出した。そう言えば…運動会前の体育館でのバスケの賭けで、夏祭りに一緒に行く約束をした時に黒澤君は確かにこう言っていた。
「3年前のあれも実現できるかもしれない」と。でも、結局その出来事は特にはこれと言って凄いことは起こらなかった…。凄いことは私がベランダから飛び降りたことくらいだしなぁ。
てことは、3年前の夏祭りに黒澤君はあることを私に行いそれをきっかけにして何故か黒澤君と遥のことを忘れた…?
「おやぁ?和恋。その顔は何かを考えている顔だね?そんなに2人のこと思い出したいのね?後で苦しんでも?」
お姉ちゃんは「おやおやこれは。」と言わんばかりに頭を左右に揺らしていた。
「幼なじみだもん。ずっーと2人とはあの街で一緒だったんだよ?何かをやるにも一緒だったのに!私だけ仲間はずれの2年間があるんだよ…?」
もう過去に終止符(ピリオド)を打つ時だ。