僕らの初恋青春譜
「そっか…でも、ここまでのことを知れて良かったよ。でも、引っ越した後の2年間を何で女子高にしたの?」
お陰で男子に対しての免疫がほとんど無くなってしまっていたのだ。まぁ、黒澤君はきっと私に男子に対しての免疫が無いことを知りながらも意地悪してくるのだ。
「だって、海斗君と夏祭りに行って起こった事なのよ?海斗君も男子だし、これ以上、男子と関わることで何か事件とか起こって欲しくは無かったの。」
「それに、うちの家は母子家庭だったしね〜」
るーちゃんの後に付け加えするようにお姉ちゃんは言った。
「そっか。でも、おかしいなぁ。」
「ここまで分かりやすく話したのに、何がおかしいのよ?」と、私の言葉にお姉ちゃんがつっかかってきた。
「黒澤君と夏祭りに一緒に行って、ひょんなことから私は記憶を失ったんだよね?じゃあ、どうして遥のことも忘れたのかな…って。」
「そんなの…分かんないわよ。」
お姉ちゃんのその言葉を聞いてから私はベッドでもう1度目を閉じて眠ったのだった。
それから私は、いきなりの頭の頭痛で3年前の痛みじゃないか?という医師の心配もあり、何か起こる前に残りの夏休みを病室で短期入院という形で終えるのであった。