僕らの初恋青春譜
「ではっ、失礼致します!」
赤井先生に笑われた恥ずかしさを隠すためにも早く職員室を出よう。
その後、廊下を歩きながら私は職員室の扉をピシャリと大きな音で閉めすぎたかな?と気にしていた。
「赤井先生。さっきの生徒に対して何か面白いことでもあったのです?久々に赤井先生の変な笑い声を聞きましたよ。」
そう言って話しかけてきたのは美術部の顧問である宮田先生。
「変な笑い声…。気にしてるんだからやめて下さい。丁度良かった!宮田先生。さっきの生徒は新しく美術部に入るそうで。良かったですねぇ。」
ズズッとコーヒーを飲むと誇らしげに言い張った。
「それは、本当ですか?!いや、お恥ずかしながら人数危機だったのはここ最近だったもので大会にもギリギリ作品を出していたいう始末でしたのでね、いやぁ、嬉しいものです。」
「では、これ先程の生徒の入部届けの紙です。どうぞ。」
「いや、すまないですね!ありがとうございます!!」
宮田先生は赤井先生からその入部届けの紙を受け取り早速読んでみた。
「いやぁ、これは興味深い内容だな…」
少し生えかかってきたヒゲを触りながら宮田先生は小さな声で言ったのであった。