化け狐の夜
靴を履き終わり、学校を出ておよそ10分。あの女の人がいた公園に着いた。
「出てこい。化け狐の昔話野郎」
「私はここに」
私の目の前に現れた。
「あれ?私の事をご存知で?杓子菜 薊さん」
「あんたも私の事を知ってんじゃんよ」
「私が薊さんを知っているのは母親様の事を知っているからでして…」
「母親を殺したのはアンタ?」
「私ではありませんよ。どうして私が?」
「ならいい。メインの要件はこいつだ」
「あら?興味を示されましたか〜。では先にこちらを」
女の人は私に、白い勾玉を渡して来た。私はそれを受け取り見る。
「そちらはとても強い霊力をお持ちの勾玉でしてね」
「どうして私なんかに…」
「勾玉自身が決めるのですよ。白というのは珍しいですし、所持者の本来持つ力を引き出します」
「へぇ」
「では。とある話を」
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