愛しているのは・・貴方だけ
Ⅴ・・大学生③
麻美さんから
「少し、お話し出来ませんか?」
と、言われて
二人でカフェに入った。
麻美さんは、凄く綺麗な女の人で
スタイルも良くて、大人の女性だった。
そんな、麻美さんから
「直綺にあんな表情をさせる人に
会って見たかったの。
突然ごめんなさいね。
私ね。八年直綺を見てきて
直綺が、あんなに優しい顔をしたのを
始めてみたの。
あの時から
ずっと不安だった。
それは、的中したのね。」
と、言われた。
「ずっと直綺さんを
支えて頂いていたのに
突然横やりをいれてしまい
申し訳ありません。」
と、言うと
「うふふっ、本当に完敗。
貴女が、嫌な女の人だったら
しつこく邪魔してやろうと
思っていたの。
だけど、それは無理ね。
乙香さん、私は地元に帰って
弁護士をやるつもりなの。
だから、
直綺を幸せにしてあげて
直綺に沢山の表情をとりもどして
あげてね。」
と、言われた。
私は、
自分の彼氏になにをするの、とか
泥棒猫、とか
言われて罵られると
思っていたのに
麻美さんは、そんな人でなくて
私は、下を向いているしかなかった。
そんな時に
他のテーブルから
珈琲の臭いがしてきて
「‥‥‥うっつ‥‥」
と、言って
麻美さんは、トイレに行った
うそ・・・
なんて・・・・事・・
膝の上に置いた手は
ふるえが止まらず
スカートをギュッと
握っていた。