愛しているのは・・貴方だけ
Ⅵ・・幼稚園①

あれから、一年
明日は、大学の卒業の式典の日だ。

この一年
律華と蓮翔には、
本当に支えてもらった。

夢乃さんからも
定期的に連絡をもらった。

パパもママにも
沢山心配をかけた。

パパが一番辛かったと思う。

ママから聞いた話では
後日、家にきた
直綺さんを
手が腫れるほど
殴り付けたらしい。

直綺さんは、
ママとパパに
ひたすら、詫びていたらしい。

そして、家には、出入り禁止に
した、と。

一人、息子なのに
パパも辛かっただろうに。


だから、パパもママも
あれから、直綺さんが
どうしたのか
麻美さんが無事に赤ちゃんを
産んだのかも知らない。

夢乃さんも
私を考慮して
直綺さんと麻美さんを
事務所から辞めさせた。

優秀な二人だったから
かなりの痛手だっただろうに。

私は、みんなに守られていた。

明日の式典には
パパとママが来てくれるから
袴を着る事にしていた。

直綺さんを忘れたわけではない。
だけど、いつか、
お兄さんと呼べる事が
できるはず。

そう、思っていた。
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