愛しているのは・・貴方だけ
直綺さんは
「乙香、捕まっとけ。」
と、言って
私を抱きあげて
自分の膝の上に置いた。
私は、直綺さんの胸に
頬をよせて‥‥はっと‥‥
「直綺さん?スーツ、汚れる」
「問題ない。お前の方が大事だ。」
と、言われて
顔をあげると
顔中に、キスをしてくてた。
おでこ、鼻、頬、顎
そして、唇に‥‥‥‥
「‥‥んっ‥‥ウン‥」
「乙香っ‥愛してる‥‥」
「‥‥うそっ‥‥」
「どうして、そう思う。」
「だって‥‥あっ‥‥
麻美さんは?赤ちゃんは?
お兄ちゃん。」
と、言うと
直綺さんは、みるみる不機嫌になり
「兄じゃない。」
「戸籍上、お兄ちゃんじゃない。」
「そうだけど、乙香にそう呼ばれたくない。」
「‥‥なぜ?」
「ああ?まぁ、いい。
麻美は、乙香と会って
少しして、地元に帰った。
それに、子供はいなかった。
ストレスからの症状だ。
俺は、夢乃さんの言いつけで
あれから、アメリカに修行に
行っていたんだ。
連絡もせずに、すまない。」
と、言われて
うんうん、首をふり
「赤ちゃん、いなかったんだ。
麻美さんも、地元に帰ったんだね。」
と、考えていると
「で?乙香、俺は、お兄ちゃんか?」
と、言われて
「‥‥違う‥ナオ‥キさん」
「はい、良くできました。
乙香、俺と結婚して欲しい。」
と、直綺さん。
私は、びっくりしていると
「まさかっ?!
お前、彼氏がいるとか
言わないよな。」
「違う‥いないよ、いない。」
と、首をふりながら、言うと
「そうか、良かった。
で、返事は?」
「良いの、私で?
私が、直綺さんのお嫁さんで。」
「お前が良い。
そのために、頑張ってきたんだ。」
と、言われたから
嬉しくて、直綺さんの膝の間に
膝立ちして、直綺さんに首に
腕を回して
「直綺さんが、好きっ、
ずっと、ずっと忘れられなかった。
私を直綺さんのお嫁さんにして下さい。」
と、言うと
「やっと、やっと俺のものだ。」
と、言って
「だが、難関は親父だな。」
と、言うから
私は、可笑しくて笑っていた。