愛しているのは・・貴方だけ
Ⅲ・・大学生①
高校の卒業式には、
宏綺パパとママが来てくれて
夜は、夜景の見えるレストランで
食事をした。
お祝い事は、二つ
一つは、
宏綺パパとママは、今日入籍をした
私の大学入学に会わせて。
だから、今日からママは遠山 彩
私は、遠山 乙香だ。
ママが、凄く嬉しそうで良かった。
もう一つは、私の大学合格のお祝い
宏綺パパとママから
お祝いに腕時計をもらった。
とてもおしゃれで
着け心地がよくて
すごく、気にいった。
「宏綺パパ、ママありがとう。
すっごく、うれしい。」
「良かった。
気にいって貰えるか
心配だったんだ。」
と、宏綺パパ。
「すっごく、見て回ったのよ。
私のを選ぶときより
真剣なんだから。」
と、ママ。
「えっ、そんなこと・・」
「うふふっ、ありがとう、パパ。」
と、私が言うと
宏綺パパは、びっくりしていたが
みるみる涙目になって、
ママから よしよし、されていた。
パパと呼ぶのに
抵抗があったわけではない
なんと、いうか
照れもあり、パパと
言わずに宏綺パパと
呼んでいた。
だが、今日からは、
ちゃんとパパと言おうって
決めていた。
「なに?親父も年とったな。涙腺緩んで」
と、突然、直綺さん。
「うるせ、お前は可愛くない
俺は、乙香ちゃんがいたらいいんだ。」
と、言う宏綺パパに
「はいはい。」
と、直綺さん。
「直綺君、ありがとう。
わざわざ来てくれて。」
と、ママが言うと
直綺さんは、
「いいえ。彩さん、
いや、お母さん入籍
おめでとうございます。
そして、妹の大学のお祝いに来ました。」
と、言った。
やはり、直綺さんの中では
私は、妹でしかなんだ。
ショックだ・・・
だが、せっかくお祝いしてくれてる
パパやママに心配かけたくないから
私は、頑張って明るく振る舞った。