君に初恋………ー母の遺した宝物ー
子犬に触れ合うスペースで入りたいと言う優瞳を連れて中に入った。


優瞳は、黒い犬に近づくと抱き上げ笑って俺に見せた。


「れっくん、いい子ね」


「……………」


けどまぁ、笑って許そうと決め、俺は、隅っこで白く可愛い犬を見つけた。  

瞳は、クリクリで黒い犬と茶色の犬が群がり取り合いをしている。


なんだか……………


「優瞳みたいだな」


思わず漏れた本音。



「何で…?」


聞き返されると思わずたじろぐ。


「いつも、注目されて周りに大切にされいつだって優瞳の近くには誰かが居て


いつか、誰かに奪われてしまうんぢゃないかと不安になるんだよ。


俺さ…………



優瞳が初恋だからさぁ」


「私も………
不安だよ。れっくん、カッコイいから。


れっくん、が私の初恋だよ」


恥ずかしそうに言う優瞳の頬は、赤かった。



なんだか恥ずかしく気まずくなり、ペットショップを後にした。


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