~彼女の正体~


「おっす、タケル~。」



いつものように彰が俺に近付いてきた。



「おう。………彰?ちょっと話…。」



「なんだ?お前が話あるなんて珍しいな。実は俺も大事な話あんだぞっ!お前来週日曜暇か?」


「…あ?」


来週日曜といえば、珍しく部活の練習が休みだよな。



「いや…。予定はナイけど?」



「よしっ。決まりだなっ。」



「は?…なにが決まりなんだ?」



フフッ…と不敵な笑みを浮かべた彰が言った。



「ジャジャ~んっ!ダブルデートだよっ。」


「…ダブル…デート?」


……いまどき?



「そうっ。俺たちと、純菜ちゃんたちの…ダブルデート!」
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