~彼女の正体~
「なんだっ?タケルまた杏ちゃんに見とれてんのか?」



………はっ



「…バカっ、何言ってんだよ…。」



うわっ、俺きっと顔赤い…。



「早く…中入ろう。」


不機嫌そうに杏が言ったので、俺たちは歩き出した。



杏と純菜を挟んで俺たちは横一列になって歩いた。



「あたし、端っこがいいっ。」


純菜が彰の向こうへ移動した。



「どうかしたの?純菜…?」



杏が心配そうに聞いた。



「だってぇ……。あたしだけチビなんだもん。杏と彰君の間にいると、小さいの目立つのっ…。」



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