～彼女の正体～

テーマパークは混んでいたけれど、思ったほどではなく、スムーズに流れていた。



乗り物が苦手な俺でも、それなりに楽しめた。


少しずつだが、杏とも話が出来た。



杏は、一人っ子なこと。


住んでいるのは、結構俺んちに近い場所だということ。



中学から藤美学園に通ってること。



純菜とは、高校から友達になったが、すごく仲良いこと。



そんな他愛のない会話から、色々な杏のことが読み取れて、俺は、なんだか嬉しかった…。



思ったより近い存在に感じることが出来た。


ぶっきらぼうだったり、無愛想になるのは、きっと人見知りで、恥ずかしんだろうな…。