~彼女の正体~
「ねぇ!杏、次あれ乗らない?」



純菜が指差したのは、俗にいう絶叫マシーンだった。



俺は、勘弁だな…。



つ~か、絶対無理だけど…。



「悪い。俺はパスするわ。3人でどうぞ。」


彰は、あ~ゆ~の、好きだよな。



「なんだよ~。タケルもしかして怖いのか?」



「あっ…。ごめん、あたしもパスだ。」



「え~っ、そっか、杏苦手だっけね。じゃあ、彰君、二人で行こうか?」



「そっ、そうだね。行こうか純菜ちゃん。並ばなきゃだしね!」


彰は、俺に目配せして純菜ちゃんと乗り場へ向かって言った。
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