~彼女の正体~
純菜に兄貴がいたなんて初耳だ。
「おぅ。兄貴は、大学3生なんだけど、家出て一人暮らししてるんだ。たまに帰ってくるみたいだけど、俺もまだあったことない。純菜に言わせりゃ、すごく真面目な兄貴らしい。」
「ふぅん…。でも、いいのか?お前は純菜の彼氏だから…。俺まで?」
杏に会えるなら、是非行きたいけどな。
「いいんだって!大体何人になるかわかんないんだぜ?一人や二人増えたって同じだろ?…それに…。」
彰が意味深に笑った。
「キャンプの夜に告白なんて、シチュエーションとしては最高だろ?これ、チャンスだと思わないか?」