― BLUE ―

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カラオケへ行くと一番最初にハッピーバースデーの曲を入れ、みんなで祝ってくれた。

大好きなシュークリームに無理矢理な感じで刺さっている蝋燭の火をフッと消す。


「17歳!!!おめでとおお!!!」

「ありがとうー」

「てかさ、あたし思ってたんだけど、もしかして河口の誕生日プレゼントってチケットなんじゃない?」

「なんで? お姉ちゃんが行けなくなったからでしょ?」

「そんなの口実かもじゃん。だってあいつ、あたしの誕生日にサプライズ用意してくれてたのに、チケットあげたマコは誕生日スルーだよ。おかしくね?」


千草の言葉にそれぞれ頭を使って考えてみるものの答えなんてでるわけもなく。そのあとはいつものノリだ。

佳代は一曲ずつ時間をかけてじっくりと選曲するタイプ。美耶はレパートリーが広いけど持ち歌からあまり脱線しないタイプ。千草は童顔な顔には似合わず、どんな歌でも歌いこなしエンターテイナーに優れていると思う。

こんな感じでみんなに祝ってもらって、とにかく楽しい誕生日を過ごすことが出来た。



17歳になる。



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