― BLUE ―
「ちょ!マコ? あんたすごい熱じゃん!?」
あたしの額に手をあてた千草が言った。
「……え、そぅ?」
「めちゃ熱いよ!」
「あー…、だからボーッとするんだね」
「呑気なこといってないで保健室行くよっ!」
そしてどこかフワフワする足取りを千草に支えてもらいながら保健室へ向かうことになる。
「あら辻さん、久しぶり」
あ〜〜…。なつかしい。保健室の匂いだ——…。
「あなた39度もあるわよ。ご家族に連絡入れるから、そこでしばらく横になってなさい」
のぞき込んだ先生がそう言ってカーテンを閉めれば、引きずり込まれるかのようにどんどん眠気が襲ってきた。
『ウザくない?』
ふ。
そうたしか、このベットだ。
なつかしいな。
あたしの胃痛がなければ、屋上にいくこともなかったし、夕焼けを見たり、カウントダウンに行くこともなかったんだろうなあ。
「——…です」
あ、杉本?
これは夢?
なんか頭が——、ぼんやりして。
「ほら手抜きしない。苗字だけじゃなくて名前もちゃんと記入して行きなさい」
「書いといてくださいよ」
ふふ。
やっぱり。
聞き間違えるわけないもん。
「…ったく。えっと、真実のシンよね? マコトでよかったんだったわよね? 自分で書きなさいよ…本当に」
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