― BLUE ―

それからテストまでの毎日を入試のころを思い出し本気を出してみた。

いつも本気を出せとぼやく杉本だったけれど、すれすれギリギリの教科はあったものの見事に追試もなく無事に夏休みへ入ることが出来る。


杉本とむかえる…っ!
2度目の夏休みだっ!!!


「おっはよー」


無事に追試や補習もなく夏休みをむかえたことに一番驚いていたのは、何を隠そう生みの親である母。

テストがはじまる前に一泊旅行のことは伝えてあったけれど本気にしていなかった。


「市議会議員の?」

「うん」

「杉本さん…、だったかしら?」

「え!? お母さん杉本んち知ってるの?」

「マコあなた…」


母はそう言って少し笑ってから、あたしの顔をまじまじと見てくる。


「なに?」

「息子さんと同じ学校だったのねぇ」

「そーだけど…なに?」

「仲良しなの?」

「うん、まあ…」


仲良しっていうか。
彼氏というか。

なぜか母は「おかしいわねぇ」と首を傾げた。


「なにが?」

「…………ま、楽しそうね」


なにそれ。
なんかヘンなの。

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