― BLUE ―
「バイトどう!? てか遊ぼうよー。お茶してかない?」
「あー、と」
「誰かと一緒?」
さて。どうしよう。
杉本と一緒なのを伝えるべきかどうなのか。
そしてそれを理由に断るべきなのか。
だって、あたしたち自身とくに行動を共にしているわけではないのだし、約束をしてここにきたわけでもないのだ。
「——辻」
トンッと背中を小さく叩かれる。あたしが振り返るより先に美耶と千草が声を揃え叫んだ。
「「シン〜〜〜〜〜〜!!!?」」
「あー…っと、誰だっけ?」
「ちょっと!同中の顔と名前ぐらい把握しときなさいよ!」
「——あ、思い出した。田坂と及川か」
「失礼しちゃうわ」
頬を膨らませ眉を寄せる美耶と、その隣で頬をピンクに染めている千草だ。