― BLUE ―

「なにそれ!」

「んーー? イメチェ〜ン♪」

「えええ!? なにがあったの?」

「なにもー」


夏祭りで会ってから、そこまで日にちは経っていない。だけどそれほどにまで変化をもたらすものが夏休みなんだと改めて実感。


「彼氏と喧嘩したとか?」

「ちがうよー」


美耶の変化に驚きつつ視線を動かせる。

無意識なのか、どうなのか。
あたしの目は杉本を探していた。



あ。



少し髪が伸びたかも。
あたしの視線に気付いたのか、杉本はわかりにくいほど小さくぺこりと頭を下げた。

夏休みは終わったんだ。
そんなことを改めて思う。


懐かしい机の感触を確かめるように、そっと手で撫でてみた。

夏祭りのことを何も聞けないまま、あたしの新学期が始まる。

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