― BLUE ―

「いつやったの?」

「火曜日!」

「お、おととい…っっ」

「にゃははは」


笑い方まで少し違うように見えるからすごい。


「すごい似合ってるし」

「ほんと? うれしー」


もともと目立っている美耶だったけれど、さらに視線をたくさん浴びている。


「けどさっき先生に呼び出しされて、じつはいまから職員室だし」

「げ、マジか」


うちの校則はわりと緩い。
夏祭りで久しぶりに会った同中の子が通う学校は、毎朝校門で身だしなみチェックがあるそうだ。

だけどあたしが驚いたぐらいなんだから、先生もきっと驚いただろうと思う。

苦虫を噛み潰したような先生の顔を想像したら少し笑えた。心中お察しいたします。


「んじゃあ、頑張って行ってくるねぇ〜〜」


みんなの視線を一挙に受けて職員室へと向かう美耶の後ろ姿。

あは。スカート折りすぎ。

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