レモン味の恋
見覚えのある非常階段を通り、
屋上に向かう。
ただ、屋上は鍵がかかってて入れない。はず。
ダメ元でドアノブをひねると
キーッて音を立てながら開いた。
「うそ...」
開かないと思ってたからびっくりして思わずつぶやいてしまった。
いつも鍵がかかってるから、屋上に来るのは初めて。
屋上にある小屋の壁に背をかけて座る。
ふぅーっとため息をつくとまた涙がポロポロ止まらなくなる。
なんでだろ。なんで涙がでるんだろ。
悲しくないのに。