レモン味の恋


「ねぇ。」



急いで立ち去ろうとすると、また声をかけられた。


「はい?」



振り返ると小屋の上から飛び降りて


私の方に近づいてくる。



「手ぇ出して。」



何が何だかわからなく、言われるがままに手を出す。



「はい。あげる。」


そう言って私の手のひらに何かをのっける。


見ると、パインと書かれた飴だった。

< 22 / 70 >

この作品をシェア

pagetop