レモン味の恋
「ほんとバカだなー。」
「誰がバカだって?」
「えっ?」
急に聞こえてきた声に目を開けると
目の前にはこないだの屋上の男の人がいた。
「びっくりしたぁ...」
神出鬼没すぎ。ほんとにびっくりした。
「やっほー、よく会うね。」
「ど、どうも。」
男の人は私の隣に寝っ転がる。
こないだは泣いてたし、
それどころじゃなかったから気づかなかったけど、
この人、よく見るとすごい顔が整ってるなぁ。
目がキリッとしてて、肌が白くて、鼻高くて。
ちょっとハーフっぽい。
「あんまジロジロ見ないで。」
「あっ、ごめんなさい。」
ついつい見てた。恥ずかしすぎ。