レモン味の恋


あ、こないだのお礼しなきゃ。


「こないだはほんとにありがとうございました。」



「こないだ?俺なんかしたっけ?」


「アメくれたり...」


「アメならいつでもあげるよ。」


はい、っと私の手にメロンアメを置く。



「ありがとうございます。」


メロン味。美味しいな。意外に好きかも。



「今日は泣かないの?」


「泣きませんよっ。」



「なーんだ。残念。」


隣で意地悪な顔で笑ってる。


「さすがに毎日泣いてるわけじゃないですよーっ。」


「まぁそうか。

俺、あの日からいつ泣いた人に遭遇してもいいように、

ティッシュ持ち歩くようにした。」


「え、ほんとですか?」



「うん。ほんと。今日は忘れた。」



「なんですかそれ~。」



多分、女子の扱い慣れてるんだろうな。


なんかわかんないけどそんな感じがする。

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