【短】獣耳っ子と奇行
「す。すまない。」


もう一度トラさんを見ると私の耳から口を離してあせっていた。

「つい。かわいい子を見ると耳を噛みたくなるんだ。だが本気で噛んでるわけではないんだ。すまない。」


なんだかトラさんってば耳がたれててかわいい。


「お詫びと言っては何だけど。家まで送るよ。」


あ。ぴくぴくしてる。

「話、聞いてるか?」


触りたいな~。

「ん?俺の耳?俺の耳がどうしたんだ?」

「あの。触っていいですか?耳・・・。」

「ああ。まあ俺も耳、噛んでしまったからな。いいぞ。」

「本当ですか!」

きっと今私キラキラしてます。

では、遠慮なく。
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