クールで強引な王子様
私達4人は席に座った。
私の隣に智恵。
目の前に矢川君、矢川君の隣に聖君。
「……。」
「ほ、ほら!悠真!
何食う??」
聖君の笑顔が引きつっている??
気のせいかな?
「天〜。
何食べる?」
「私チーズケーキ!」
「じゃあ、私はショートケーキ食べよ!」
私と智恵は決まり、矢川君達も決まったらしい。
「俺が抹茶ロールで、悠真がいちごタルト」
智恵はみんなの注文を受け店員さんへ伝えに席を立って行った。
「矢川君ごめんね?
無理やり付き合わせて」
矢川君の方へ向き直り謝った。
強引に中に連れて来てしまった。
「無理やりじやねぇ。
お前はいつも謝るな。
そんなに謝らなくてもいい」
やっと目を合わせてくれた矢川君。
子猫に向けていたような微笑みを私に見せてくれた。
わたしの胸は不規則にドキドキとなっていた。
「うん…ありがとう、矢川君。」
平然を装っているが、ずっと胸がドキドキとなっていた…。