クールで強引な王子様
……………………
智恵が戻って来て少しすると頼んだケーキを持って来てくれた。
「わ、美味しそう」
「天、目をキラキラさせすぎっ!」
あまりにもチーズケーキが美味しそうで、目がキラキラしていたらしく、隣で智恵は私の姿を見て笑っている。
「矢川君のいちごタルトも美味しそうだね!」
「あ、おう…。
ひ、一口いる…か?」
控えめにそう言って首を傾げた矢川君。
いちごタルトすごく美味しそう。
「いいの!?
私のも一口食べる?」
そういい私たちは一口サイズをフォークでカットしそれぞれのお皿に交換した。
「いただきます。」
そういい、いちごタルトを口の中へ放り込んだ。
っ!!美味しい!
いちごの甘酸っぱさと、カスタードの甘さがなんとも言えない!
「矢川君ありがとっ!
すごく美味しい!」
「城崎は美味しそうに食うな。
しのチーズケーキも美味いぞ」
矢川君の自然な笑顔に私は見惚れてしまっていた。
「聖…」
「おっけぇ」
智恵と聖君の会話で現実世界へ引き戻され、私はチーズケーキを食べることに集中した。
……………………………………
みんな食べ終わり、会計を済ませケーキ屋さんから出た。
「あ、俺この後智恵と約束してたから。
悠真、ちゃんと天ちゃんのこと送ってやれよ。」
「は!?
おいっ!!」
「天また後でね〜!
電話する!」
そういい聖君と智恵は早足で去って行ってしまった。
「あ、あの。
矢川君私大丈夫だよ」
「いや、いいよ。送ってく。
同じ方向だし」
そう会話した後私たちは家に向かって歩き出した。