クールで強引な王子様
「天ちゃん、天ちゃん」
廊下から聞こえる声に振り向くと、窓から聖君の姿があった。
「天ちゃんにお願いがあるんだけどいいかな?」
「お願い?」
聖君どうしたんだろう。
「これ、聖の家までの地図なんだけど、帰りに様子見て来てもらってもいいかな?
俺連絡取れなくてさ。」
「聖君は行かないの?」
「俺より天ちゃんが行った方があいつ元気出るだろうし。
おねがいっ!」
聖君は必死にお願いしている。
私も矢川君の事が心配だし…。
「分かったよ」
といい矢川君の家への道案内の紙を受け取り私は学校を出た。