クールで強引な王子様
矢川君のお家は私の家を少し行ったところだった。
お家の目の前に着き、インターホンを押したが、反応がなかった。
しばらくの間待っていたが出て来なかったので、諦めて帰ろうとした瞬間。
ーガチャ
「はい…」
ドアが開き、中から矢川君の顔が見えた。
「あの…急に来てごめんなさい。
矢川君が心配で顔を見に来ました。」
矢川君は私の顔を見ると驚き動きが止まった。
なんか、矢川君やつれたような…。
本当に大丈夫かな。
「俺ん家がここだって誰に聞いた」
「聖君に…」
『はぁ…。』とため息をこぼし矢川君私の目を見た。
「とりあえず上がりなよ。」
そう言われ私は矢川君のお家の中へ入った。
何か苦しい事があったのかな?
矢川君の力になりたいよ…。
「矢川君…」
「少し休んだら帰れよ」
ペットボトルのお茶を差し出され冷たく言われた。
冷たく言われたハズなのに矢川君の顔が悲しそうに見えるのはなぜ?
「あの…矢川君。
私じゃ頼りなくて、嫌かもしれない。
でも、私は矢川君の力になりたいよ…。」
「なっ…」
矢川君の事が好きだから。
矢川君の力になりたい。
矢川君が苦しんでいる姿を見たくない。