クールで強引な王子様
「はぁ…。
お前はやっぱり変わってるよ。」
「えっ…?」
矢川君は一つ息を吐き口を開いた。
「俺の親、結構前から別居しててさ。
そんでこの前離婚が決まった。」
「そんな…」
矢川君の両親が離婚…。
「俺さ、素直じゃねぇから、母親に冷たく当たっちまったんだよ。
そして、『あんたなんて産むんじゃなかった』って言われた。
正直驚いたよ。血の繋がった子供にあんなこと言えるなんてな…。」
自笑するように笑った矢川君はとても苦しそうで、悲しそうだった。
私だったら凄く辛くて泣いてしまう。
なのに、矢川君は涙を堪えてる…。