きたない心をキミにあげる。
「だめー寝ないでよ。もうちょっと話しようよー」
起き上がり、彼のお腹のあたりにまたがってみる。
やば、ちょっとえろい体勢じゃない? これ。
「ちょ、何乗っかってきてんの?」
「えいっ」
腕を取り払い、そのまま彼の上に覆いかぶさる。
なぜか私が彼を襲いにかかっている。
だって、必死な様子が可愛いすぎるから。
止められなかった。
「圭太」
耳元で囁いてみる。
肩がびくりと震えた。お、耳弱い?
「どーてー卒業できるかもしれないよ?」
息を混ぜてそう口にすると、
ごくり、と彼の喉が鳴ったのが分かった。
無言のまま、両肩をがしりとつかまれる。
そのままぎゅっときつく抱きしめてほしかった。
しかし、
「ん~~~~。今じゃないっ」
と言われ、体をはがされてしまう。
そのまま、いてっ、と声を出しながら、逆側へ寝返りを打たれた。