きたない心をキミにあげる。


今、私は本当のお父さんのところにいます。


弱くて情けない人だけど、彼なりに一生けんめい頑張ってる人です。



本当は、圭太にもう迷わくをかけないよう、圭太の前から消えるつもりでした。



だけど、私は弱くてワガママで、笑って圭太の前からバイバイすることができませんでした。



今こうやって手紙を書いているのも、私のきたなさや、弱さがげいいんかもしれません。



だってヘボいくせに、一生けんめいで、私を絶望から立ち直らせてくれたこと、忘れることができません。


一緒にいて、楽しかったし、うれしかったし、たくさんドキドキした。



圭太のいないさみしさは圭太にしかうめられないよ。



だって圭太は生きてるから。


お兄ちゃんが助けてくれた命だから。


< 226 / 227 >

この作品をシェア

pagetop