君のクエスチョン
そして、引かれちゃう?


今までみたいに、仲良くできないかな?



「なぁ」



いつの間にか手に力が入ってしまっていて、ペンケースを握りしめていた。



「なに?」



泣きそうになるのをこらえ、なるべく明るい声で応える。


気にしない、ように。


ぎこちなくも机の上に教材を出す。



「それ、そろそろ解けたでしょ?」



“それ”。そう言いながら指差すのは、わたしのペンケース。


やっぱり、見ていたんだね。


ペンケースのポケットに入っているのは、君のクエスチョン。



「じゃあ、唯も答えてね」



ニコリと笑って、彼の目を見る。


もう、書くしかない。
< 31 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop