あの日の私たち。
「Sくーん!で、どーしたの?」
「俺さ、あのー。その…。荒金の事が好きだ。」

えっ。


Sくんが私を…?

ありえないよ。

あんな完璧で人気者のSくんが、こんな地味な私を好きになるなんて。


私がおどおどしているとAくんが、
「荒金。S。本気らしいぞ。だから、最近、ずっとコソコソしてたんだよ。」

「荒金。俺、荒金が好きだ。俺と付き合ってほしい。」
まって…。嬉しすぎて、涙が出そう…。
「私も、Sくんのこと好きだよ?ずっと好きだったよ?」
「うそだろ。じゃあ俺と付き合ってくれるか?」
「もちろんだよ!」
私は、今日、11月21日。
Sくんと付き合うことになった。
「おめでとう!」
と、Aくん。
すると、耳元でAくんが、
「こいつ、結構不器用で、恥ずかしがり屋だけど、分かってやって!」
そーなんだ。笑
意外とかわいいとこ、あんじゃん!笑笑
「荒金。それと、これから香菜って呼んでいいか?」
え?!Sくんが私のことを下の名前で?!
もー私、倒れマース。
こんなに嬉しいこと、他にないよ。
「もちろん!じゃあ私もS!って呼ぶね!」
「おう!香菜!」
顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。
最高だよ。
嬉しいよ。
ありがとう!S…。
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