あの日の私たち。
サプライズ
ショッピングモールを出て、帰るためにバス停でバスを待っている。
それにしても、ほんと寒いよ…。
さすが、クリスマスだね。
「寒くない?私、手がすっごく冷たくなっちゃった。寒いよぉ。」
「そーだな。俺も寒い。」
なんか、S、落ち着きがないなぁ。
どうしたんだろ。
「バスが来るのはえっとー…」
私が、時刻表を見ていると、後ろから
「香菜。」
名前を呼ばれた。
後ろを振り向くと
「はい。クリスマスプレゼント!」

え。うそでしょ?
こんなものまで用意してくれてたんだ…。泣きそうなぐらい嬉しいよ…。

「ありがとぉ。」
「寒いんだろ?早く中見ないと、もっと寒くなるぞ?」
「どーゆーこと?」
私はその言葉の意味がよく分からなかった。
とりあえずあけてみよう。
リボンを外して、中を見ると、そこにはふわふわで赤色の手袋が入ってた。
「うそ…。すっごい可愛いよ。」
手にはめてみる。
「まって。すっごい暖かいよ。S、ほんとにありがとう。大事にするね!」
「気に入ってくれて良かったぁ。ほんと、選ぶの苦労したんだぞ?」
「笑笑 一生懸命選んでくれたんだね。」
手袋とSのお陰で、心も体も暖かくなったよ。
ありがとう。
S、愛してます。
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