カルマノオト
―――「良かったー!

ねぇ、彼氏の大学の音楽イベントに一緒に行かない?

夕方くらいからでもいいからさ。」




奏美は看護師三年目。


私と同じ大学の看護学部を卒業した彼女は、今では大方仕事にも慣れ、少しずつ遊ぶ余裕がでてきている。




遊びだけじゃない。


趣味や恋愛に関しても、彼女は私が知る誰よりもストイックで活動的だった。




実習先と家との往復だけで一日が終わってしまう私とは違う。


まだ学生のはずなのに、社会に出て働いてる友達よりも余裕がないなんて……――――――
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