カルマノオト

◆2◆

音楽と一言で言っても、そのジャンルは本当に沢山ある。




さほど音楽に精通している訳じゃない。


だから、曲を聴いてそれがどんなジャンルに分類されるのかなんて、いちいち気にした事はなかったような気がする。




「ミクスチャーロック?」




聞き慣れないその言葉に思わず首を傾げる。




目の前には熱々のエスプレッソを掛けたばかりのアフォガード。


ふわりと香るコーヒーの香りに混じり、甘いバニラの匂いが鼻を掠める。




「里衣はあまり聴かない?

すっごくカッコイイんだよ。

ただのロックじゃない、一風変わった曲の雰囲気が!」
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