カルマノオト
彼の目元に掛かる個性的な弧を描くワイヤーフレームを睨みつける。




当然彼も共犯だ。


私は彼らによって、公衆の面前で辱めを受けたのだから。




「HIROさんッ!

ライブ、お疲れ様でしたぁ。」




酔っ払った奏美は嬉しそうに手を振り、さも当たり前かのように私たちの隣のテーブルに掛けた彼らを歓迎する。




「ありがとう。

いいお店を押さえてくれてサンキュ!」




右目でウインクしながら、HIROさんは奏美の隣に腰を下ろす。




「ちょっと待って……?

これ、どういう事!?」
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