眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「いいよー。
別に迷惑とかそんなこと、思ってないし。
じゃあ、食べようか?」

「うん」

「いただきます」

「いただきます」

なつにぃといつもの晩ごはん。
おばあちゃんがいなくなって淋しい、とか考えちゃダメ。

「やっぱりごはんは、ゆずちゃんが作ったのが一番おいしいー」

そういうと、なつにぃはいつもみたいにふふって笑った。
その顔見ると、胸がほわんてあったかくなるの、なんでだろ?

ごはんが終わって。
なつにぃはいつも通り自分の家に帰るんだろうと思ってたら、珍しく真剣な顔
で、「話がある」っていわれた。
昨日の話の続きだったら、まだ答えは出てないから、やめて欲しい。

「ゆずちゃん。
これ、受け取って」

そういって差し出されたのは、どっからどうみても指環のケース。

「なつにぃ。
だから、こういうのはまだ、考えられないって」
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