眼鏡とハンバーグと指環と制服と
第七章……なんか凄く、倖せだった
中間テストは悪夢だった。
あまりの点数の悪さに、隠しておくことも考えてしまうほど。
……だけど。
いくら隠したって、なつにぃは私の担任なんだから、わかってしまう。
「ゆずちゃん」
中間の順位発表があったその日、帰ってきたなつにぃの前に正座させられた。
「僕、成績は最低でも現状維持、少し上げるくらいでっていったよね?」
「で、でも、ほら、なんかいろいろあったし……」
「確かに。
ごたごたしてたよ?
全校的に点数は下がってる。
だけど、この英語と数学はなに?
平均点いってないよ?
数学なんて赤点」
なつにぃの手には私の順位表。
隠しても無駄と知りつつ隠してたのに、奴はわざわざ学校でコピーをとってき
ていた。
「どうするの、これ?
期末で挽回できるの?」
「……が、頑張ります」