眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「なつにぃ……」

なつにぃの両手が、私の手を握る。

「いまだって、こんなに震えてる。
無理しなくていいから」

「……うん」

ちょっと心配そうな声に、なつにぃが凄く私のこと、考えてくれてるんだって
理解した。
理解したら、いままでぐちぐち考えてた自分が、急に莫迦らしくなってきた。

「わかったら、もう二度とこんなこと、しないで。
僕……抑えられなくなっちゃうから」

「なつ、にぃ?」

私を見つめる、なつにぃの視線が熱い。
それになんか、妙に……色っぽい。

目を逸らすことができなくて、固まった。

そっと私のあたまを掴むと、……なつにぃの唇が、私の唇にふれた。

何度も何度も、まるで熱に浮かされたように、唇を重ねる。

「……限界。
押し倒したくなる。
でも、今年の誕生日プレゼントは、これで我慢するから」

「ん……!」
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