眼鏡とハンバーグと指環と制服と
でも、出られない旨のアナウンスが流れるばかりで、繋らない。

……どうしよう。
なつにぃまでいなくなったら。
ほんとに私、ひとりぼっちになっちゃう。

「ゆずちゃん、ただいまー。
ごめんねー、学校で問題が起きちゃって。
対応に追われて、遅くなっちゃった
しかも携帯、充電切れてるし」

「なつにぃ……!」

「ゆずちゃん!?どうしたの!?」

何故かなつにぃは慌ててる。
もどかしそうに靴を脱ぐと、転がるみたいに私の傍まできてくれた。

「なかなか帰ってこないから、事故にでも遭ったんじゃないかって、心配で」

「うんうん。
大丈夫だよー。
ちょっと学校が、遅くなっただけだから」

「なつにぃまでいなくなったら、どうしよう、って」

「ゆずちゃんをひとりにしないって、約束したでしょ?」

「だってー……」

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