眼鏡とハンバーグと指環と制服と
第九章嬉しそうな顔、してるから
毎年クリスマスは。
近藤家に集まって、だったんだけど。
今年は勇にぃはやっぱり、香代子さんと過ごしたいし、うちは夫婦水入らずが
よかろうと変な気を回され、それぞれで過ごすことになった。
……あ。
近藤のおじさんとおばさんには、結婚したことはいってない。
ただ、いままでの兄妹のような関係から、恋人同士になったことだけ伝えて
る。
「いいよな、夕葵は。
クリスマスに一緒に過ごす相手がいて」
「それをいうなら亜紀だって。
なんか女の子から誘われてたじゃない。
私なんかぼっちよ」
「……あいつらに付き合うと、疲れるから嫌なんだ。
というか夕葵どうした?
なんか浮かない顔して」
お弁当食べながらふたりはぐちぐちいってるけど。
私にだって悩みはある。
「あの、さ。
……クリスマス、一緒に遊ばない?」
「はぁっ?なにいってんの!?
今年は月原とふたりで過ごすんじゃないの?」
近藤家に集まって、だったんだけど。
今年は勇にぃはやっぱり、香代子さんと過ごしたいし、うちは夫婦水入らずが
よかろうと変な気を回され、それぞれで過ごすことになった。
……あ。
近藤のおじさんとおばさんには、結婚したことはいってない。
ただ、いままでの兄妹のような関係から、恋人同士になったことだけ伝えて
る。
「いいよな、夕葵は。
クリスマスに一緒に過ごす相手がいて」
「それをいうなら亜紀だって。
なんか女の子から誘われてたじゃない。
私なんかぼっちよ」
「……あいつらに付き合うと、疲れるから嫌なんだ。
というか夕葵どうした?
なんか浮かない顔して」
お弁当食べながらふたりはぐちぐちいってるけど。
私にだって悩みはある。
「あの、さ。
……クリスマス、一緒に遊ばない?」
「はぁっ?なにいってんの!?
今年は月原とふたりで過ごすんじゃないの?」