眼鏡とハンバーグと指環と制服と
なんか冗談で真っ赤なシャツとか選んでも
「それでいいよー」
とかいいそうでちょっと怖い。

というか、そんなに嬉しいことなのかな。


ネクタイは流石にちょっと自信がなかったので、お店の人に相談してみた。
夏生の普段着ているスーツの色なんか聞かれて、大体のあたりを教えてもら
う。

「可愛い彼女さんですね」

「あー、彼女じゃないんですよー。
僕の奥さんです」

「えっ。
失礼しました」

私がネクタイ選んでるあいだ、夏生は店員さんと話してた。
嬉しそうに指環を見せたりして。
なんかそういうのを見てると、私も嬉しくなる。

お会計をするとき、夏生が払うっていってきたけど断った。

「夏生の私服だったらそれでもいいけど。
ワイシャツ、だよ?
お仕事着、だよ?
なら、家のお金から出すのが当たり前」

「いいの?ほんとに?
結構お値段、するよ?」
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