眼鏡とハンバーグと指環と制服と
そういうとまたふふって笑って、首をこてんと横に倒した。

ていうか、そういうのが似合う二十八歳の男って恐ろしいと思う。

「……別に、相手がなつにぃなのに不満とかはないけど。
でも、私まだ高校生だし、それになつにぃだって困るんじゃないの?」

「どうしてー?」

やっぱりふわふわ、ふふって笑って、首を今度は反対側に、こてん。

……いや、重大な問題があるし。
それになりより、相手がこんなゆるゆるな、なつにぃだからこその不安が…
…。

別に普通に。

なつにぃがその辺の会社に勤めてるサラリーマン、だったら問題はここまで大
きくなかったかもしれない。
私が現役高校生、ってだけで。

……でも。

なつにぃの職業は高校教師。
しかも、私の通ってる高校で教鞭をとってる。
それでなくても生徒と教師の恋愛は御法度。
結婚なんて尚更だ。

もし仮に結婚して、それを秘密にしてたとしても。
……いつ、なつにぃの口からぽろりと零れ落ちるかわからない。
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