眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「別の用事でかかってきたんだけど、つい、昨日ゆずちゃんと、喧嘩しちゃっ
たこと話しちゃって。
そしたらおまえが悪いって……」

「うんうん」

……あ、なんだ。
自分からいっちゃったんだ。
莫迦だねー、夏生は。

「僕だって、自分が悪かったってわかってるし。
だから今日、ゆずちゃん怪我したのもあるけど、お詫びと思ってパスタ買って
きたのに……」

夏生はいつものように、えぐえぐと泣き出した。

よっぽど怖かったんだろうね、勇にぃ。

畳んで置いたままにしてたタオルをとって、夏生の涙を拭う。

「うんうん。
大体、私が悪かったんだし。
もう気にしてないよ?
だからもう、泣かないの。
ほら、せっかくパスタ買ってきてくれたのに冷めちゃうよ?
早く着替えてきて食べよう?」

「……うん」

夏生はまだ、泣いてる。
昨日とのギャップがちょっと凄いと思う。

「はい、もう泣かないの!」
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