眼鏡とハンバーグと指環と制服と
三年生になって就職組と進学組とクラスが分けられたはずだけど、二年のとき
と半分以上が同じクラスだ。

「見事に、夕葵に優しい人しかいないもん。
千ヶ崎たちは外されたでしょ、それに正月に密告したグループも」

「恋仇になるから、安藤も外されてるしなー」

「森山さんは月原隠れファンだけど、夕葵容認派だし」

香織ちゃんが示した先には、おさげの女の子。

……ふーん、そう、なん、だ。

「他の子も大概、月原と夕葵のこと、悪く思ってない奴か、どうでもいい奴ば
っかりだ」

「へー、そうなんだ」

「そうそう。
月原、夕葵のために頑張ったんだと思うよ。
帰ったら褒めてやりな」

「うん」

……そっか。
月原先生、すっごく頑張ってくれたんだ。
今日の晩ごはんはご馳走作らないとな。

「あー、でも、担任があれだよな」

「それだけはどうしょうもなかったから、反対にこのメンバーになるように、
頑張ったんじゃない?」
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