眼鏡とハンバーグと指環と制服と
ううっ。

「……結構プレッシャー」

私がそういうと、なつにぃは笑ってあたまを撫でてくれた。

「まだ二年の前半だし、とりあえずの目標、ってことでいいよ。
まだいくらでも変えられるから」

「うん」

なつにぃは私に無理強いしない。
きっと私がちょっと大学に興味が出てきたの、わかってたんだと思う。
だからこうやって、背中を押してくれる。

なつにぃがその、私の……旦那様でよかったと思う。

「まあだけど」

資料なんかを片付けながら、何故かなつにぃの顔は嬉しそう。

「ゆずちゃんは僕の奥さんなんだから、もう進路なんて真剣に考えなくてもい
いけどねー」

「なつにぃ……!」

「痛い、痛いよ、ゆずちゃん」

恥ずかしくて背中をばんばん叩いたら、それでもなつにぃは嬉しそうに笑って
いた。
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