眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「すみませんでした。
代わって私があやまります。
本当にすみませんでした」

「なんで七尾があやまるんだー?
あ、すまん。
月原だったかー」

「……城崎先生。
その辺でいいんじゃないのか?
七尾はちゃんと非を認めてあやまりに来たんだ。
……七尾、ちょっと来なさい」

「……はい」

吉永先生の言葉に鼻白んでる城崎先生を残して体育科室を出る。

連れてこられたところは、体育館ステージ脇の、誰もいない放送室だった。

「どういうつもりだ?」

「……私も悪かったし、な、月原先生も悪かったと思って」

……はぁーっ。
吉永先生は、大きなため息をついてる。

「あの件は、月原先生が被害届を出さないでおいてくれたとはいえ、城崎先生
の方に問題があると思う。
学校も何らかの処分を下すことに決定してるしな。
月原先生もやり過ぎといえばやり過ぎだが」

< 461 / 613 >

この作品をシェア

pagetop