眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「晃匡様と結婚されるまで、今後本家にひとりで行くことはないと思ってくだ
さい。
必ず私か、もしくは岬が同行いたします」

「……はい」

「いままで本家で行っていたお稽古は、今後外部の先生をお探しします。
決まり次第、そちらに通っていただくことになるかと」

「……はい」

「それから、大学受験は来年に持ち越しです」

「……え?」

……一浪していいってこと?
でも、なんで?

「いまからだと、認定試験に間に合いません。
一応、受験はしていただきますが。
ですから、大学受験は来年に」

「……でも」

「心配なさらなくても大丈夫です。
晃匡様は今年は留年されるでしょうから」

「……え?」




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